２０23年 10月入選作品　（２０23年  9月応募分から）　＜順不同＞

自　由　吟

スーパーに実りの秋がやってきた うどん人 （香川県綾歌郡・64歳）
秋ですね物価高でも食進む 鴨井喜子 （福島県会津若松市・76歳）
もう一杯言葉飲み込む物価高 荘子　隆 （宮崎県宮崎市・72歳）
帰ろうかサンマとっても高いから 山登爺 （福岡県春日市・70歳）
鍵をかけ出掛けたドアー開いていた 風間なごみ （山梨県甲府市・83歳）
テーブルに薬並べて爺元気 望月哲子 （東京都三鷹市・6８歳）
河童ってこんな頭と孫たたく あめんぼ （東京都稲城市・83歳）
ばば机じじランドセル予約済み 内田順子 （東京都三鷹市・71歳）
世辞が利き自家製ジャムがまた届く 佐藤　光 （東京都豊島区・83歳 ）
褒め過ぎた友の渋柿もてあます 坂本孝子 （東京都豊島区・88歳）
頬杖もサマになるのは若い頃 藤原規久代 （東京都三鷹市・70歳）
天気書き以下同文の日記帳 山田　明 （千葉県印西市・73歳）
カレンダー書き込む予定医者ばかり 入江祥子 （千葉県印旛郡・77歳）
図書館の机乗っ取る仮眠族 斉藤道子 （東京都三鷹市・7５歳）
フレイルに貧乏揺すり役に立ち 長野　晃 （奈良県奈良市・83歳）
水割りも散髪代もシニア割り 正能照也 （福岡市南区・77歳）
若返りメロンソーダに凝る夫 ぱせり （佐賀県唐津市・68歳）
老年は互いに褒めて励まされ 千原喜美江 （東京都豊島区・81歳）
投げやりが競技にあれば自信ある 横手敏夫 （埼玉県南埼玉郡・69歳）
誉め言葉お金の要らぬ贈り物 杉山鈴谷 （東京都豊島区・8８歳）


課　題　「 つぶやき 」　　

足元へ老いがつぶやくご用心 亀津房子 （東京都大田区・67歳）
慎重にと呟きながら下り坂 長島秀治 （千葉市中央区・86 歳）
つぶやかれうなぎ料理を食べに行き 木村忠信 （東京都豊島区・8４歳）
腹一杯食べてみたいね老いの欲 青葉太郎 （岐阜県可児市・77歳）
つぶやいて忖度させるうわて技 高橋和子 （東京都品川区・86歳）
つぶやきは妻の危険な飛び道具 八木五十八 （岡山市中区・62歳）
つぶやきが妻にきこえて大げんか 中井萬里子 （東京都千代田区・75歳）
ままごとで妻のつぶやき真似ている 藤井敬三 （東京都稲城市・83歳）
つぶやきにポチ首かしげ笑ってる 五味淑子 （東京都千代田区・72歳）
つぶやきは一人暮らしの毎日よ 國定伊代子 （東京都千代田区・77歳）
雑草の伸び放題に独り言 鴨井喜子 （福島県会津若松市・76歳）
言えぬこと口でモゴモゴ風に乗せ 山登爺 （福岡県春日市・70歳）
好きなのにバカと背中につぶやいた 大勝康弘 （東京都板橋区・65歳）
嘘つきと呟いてただ首を振る 小林寿美 （東京都西東京市・72歳）
バッターにボソボソ言って打つ気削ぎ 石田達夫 （千葉県市原市・65歳）
テレビ見て独りつぶやくウクライナ 藤田とみ子 （東京都千代田区・82歳）
つぶやいてパスワード打ちバレている 岡本充敏 （東京都大田区・59歳）
先生の言葉気になる診察日 うどん人 （香川県綾歌郡・64歳）
繰り言増え値段気になるレカネマブ 山岸由美子 （東京都中央区・66歳）
つぶやきが助けてくれる物忘れ 長野　晃 （奈良県奈良市・83歳）
つぶやきを耳の良い孫聞きとがめ 二束三文 （東京都豊島区・81歳）
ヒソヒソの内緒話が出来ぬ孫 隼　人 （横浜市瀬谷区・60歳）
年金日孫のつぶやき欲しいなあ ひー君 （神戸市北区・64歳）
つぶやいて爺に強請る孫の智恵 横山閲治郎 （兵庫県西宮市・72歳）
つやきに犬が答えてワンという 茶飯士 （横浜市泉区・70歳）
何かあるつぶやき開ける冷蔵庫 横手敏夫 （埼玉県南埼玉郡・69歳）
もしかしてそんな妄想していいね タッキー （東京都多摩市・62歳）
英会話お話し前につぶやいて ぺんだこん （東京都大田区・63歳）
フニャフニャと夫の会話聞き取れぬ ぱせり （佐賀県唐津市・68歳）
ぶつぶつと聞こえるらしい愚痴の音 柳谷益弘 （静岡県駿東郡・81歳）
白い目と怖いつぶやき強い圧 ひぐちいちおう （埼玉県上尾市・65歳）
つぶやきは耳が遠くて聞こえない 荘子　隆 （宮崎県宮崎市・72歳）
つぶやけば少しは憂さをはき出せる 巌窟王 (さいたま市大宮区・78歳）




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