2025年 4月入選作品 (2025年  3月応募分から) <順不同>

自 由 吟

テーブルに花一輪で春を呼び 杉山鈴谷 (東京都豊島区・90歳)
春色に部屋も心もリニューアル 鴨井喜子 (福島県会津若松市・78歳)
宣言まで開花ではない花三つ 茶山蚊 (横浜市泉区・72歳)
ひな祭り父さんわざと片付けず 佐藤勝亮 (東京都豊島区・63 歳)
鬼ごっこそのまま家へ春の雨 山口恭子 (東京都三鷹市・77歳)
春雨の相合傘が運の尽き 加藤祐子 (東京都調布市・79歳)
春雨よ濡れて行けばと妻は言う 内田順子 (東京都三鷹市・72歳)
贅沢は城を見ながらウォーキング ぱせり (佐賀県唐津市・69歳)
距離伸びず歩数が増える散歩道 山田 明 (千葉県印西市・74歳)
春雨に傘と杖との二刀流 粒良園枝 (東京都三鷹市・75歳)
徘徊をポチの散歩でリハーサル 正能照也 (福岡市南区・78歳)
ペットに服迷惑かしら彼等には 松田千代子 (東京都豊島区・81歳)
ランドセル親の見栄まで背負わされ うどん人 (香川県綾歌郡・66歳)
コンビニに売ってはいない母の味 風間なごみ (山梨県甲府市・84歳)
春眠に起きずともよい定年後 山登爺 (福岡県春日市・71歳)
状差しに老いた姿は接種券 ぺんだこん (東京都大田区・65歳)
弐阡圓どこに隠れているのやら 荘子 隆 (宮崎県宮崎市・73歳)
ふる里へ飾る錦がまだ織れず 吉澤康裕 (東京都豊島区・83 歳)
秘め事へ春色走るアイライン 水谷裕子 (三重県員部郡・62歳)
気付くのが遅かったかな妻家出 長野 晃 (奈良県奈良市・84歳)


課 題 「 弁 当 」  

弁当の時間と騒ぐ腹の虫 荘子 隆 (宮崎県宮崎市・73歳)
孫の弁当パンダが笑いタコ踊る 石田達夫 (千葉県市原市・65歳)
弁当は遠い昔の母の味 茶山蚊 (横浜市泉区・72歳)
母の味思い出すのはお弁当 藤田とみ子 (東京都千代田区・82歳)
息子から褒められ照れるお弁当 ぱせり (佐賀県唐津市・69歳)
空っぽの弁当箱に励まされ うどん人 (香川県綾歌郡・66歳)
完食の弁当箱に作り甲斐 山登爺 (福岡県春日市・71歳)
味覚よりインスタ映えのお弁当 横手敏夫 (埼玉県南埼玉郡・71歳)
思春期は見ため重視で詰める母 タミードラ (東京都多摩市・63歳)
弁当を覗けばわかる夫婦仲 藤井敬三 (東京都稲城市・84歳)
愛妻弁嫌いな梅を社に捨てる 風間なごみ (山梨県甲府市・84歳)
経済の格差教えたお弁当 中井萬里子 (東京都千代田区・75歳)
弁当を隠して食べた困窮期 長野 晃 (奈良県奈良市・85歳)
物価高知恵を詰め込む母心 原 啓二 (島根県出雲市・71歳)
朝寝坊外で食べてと500円 アンクル六甲 (神戸市北区・84歳)
弁当は素直に食らう反抗期 隼 人 (横浜市瀬谷区・61歳)
ドカベンを二個平らげて球を追う 高橋和子 (東京都品川区・86歳)
腰弁を食べた昔が懐かしい 木村忠信 (東京都豊島区・85歳)
ドカ弁を包んで似合う新聞紙 柳谷益弘 (静岡県駿東郡・83歳)
物価高諸国駅弁値を上げる 岩窟王 (さいたま市大宮区・80歳)
駅弁にお酒おつまみ旅の友 長島秀治 (千葉市中央区・86 歳)
駅弁に旅情がまぶす隠し味 亀津房子 (東京都大田区・67歳)
車窓越しスリルも売った弁当屋 ぺんだこん (東京都大田区・65歳)
釣り渡す駅弁売りの手際良さ 正能照也 (福岡市南区・78歳)
物産展駅弁ファンがご常連 小林寿美 (東京都西東京市・72歳)
デパ地下で駅弁買って旅気分 二束三文 (東京都豊島区・83歳)
シウマイのウにこだわりの崎陽軒 岡本充敏 (東京都大田区・59歳)
どうしよう釜めしの殻持ち帰り 大勝康弘 (東京都板橋区・65歳)
食器棚捨てずに残すわっぱ箱 青葉太郎 (岐阜県可児市・79歳)
行楽地お天気次第弁当屋 岡 弘一 (東京都北区・87歳)
小春日和キッチンカーのお弁当 山岸由美子 (東京都中央区・66歳)
キッチンカー異国の味も楽しめる 斎木美佐緒 (千葉県船橋市・79歳)
弁当と好きなお酒で妻の留守 鴨井喜子 (福島県会津若松市・78歳)
孫のほほ弁当ついてとばーば言う 利光文夫 (福岡県筑紫野市・73歳)
弁当箱白いご飯に手を合わす 水谷裕子 (三重県員弁郡・62歳)



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