2018年 6月入選作品 (2018年5月応募分から)


自 由 吟

やあやあと声掛け合って出ぬ名前 沢田正司(愛知県常滑市・80歳)
息止めてファスナー上げる試着室 鴨井喜子(福島県会津若松市・71歳)
鏡見る度にきれいになる私 真田義子(仙台市太白区・72歳)
美人画を見た後妻を見る悲劇 加藤佑子(東京都調布市・69歳)
裸婦の絵の前は過ぎるも目は凝視 本多秀司(東京都三鷹市・82歳)
山ならば頂上付近は無事に過ぎ 松田千代子(東京都豊島区・74歳)
欲しいのは昔嫁さん今は杖 横手敏夫(埼玉県南埼玉郡・64歳)
老いてなおハートの絵文字往き来する 星 尭志(東京都三鷹市・83歳)
妻旅行鬼のいぬ間にプチ宴会 荘子 隆(宮崎県宮崎市・67歳)
モナリザが俺を待ってる喫茶店 斉藤道子(東京都三鷹市・65歳)
歌ってた兎おいしいかの山と 福島和江(東京都豊島区・65歳)
見馴れても富士見付けるとつい叫び 中村百合子(東京都板橋区・85歳)
腹立ちはムンクの叫び二枚分 長崎正子(東京都三鷹市・73歳)
山のよに薬残して友は逝き 坂本孝子(東京都豊島区・80歳)



課 題 「ぎりぎり」  

晴れの日のスカート丈は譲れない 鴨井喜子(福島県会津若松市・71歳)
恥じらいがギリギリ防ぐオバサン化 亀津房子(東京都大田区・67歳)
ぎりぎりの布を水着にお嬢さん 荘子 隆(宮崎県宮崎市・67歳)
ここまでが限度と誘う写真集 橋本勝三(埼玉県所沢市・69歳)
セクハラと皮一枚の誉め言葉 藤井敬三(東京都稲城市・77歳)
ぎりぎりに駐車出来たが出られない 石田達夫(千葉県市原市・65歳)
右は崖路肩すれすれ山走る 風間なごみ(山梨市甲府市・77歳)
まだ余裕あっという間に時間来る 萩原倫子(東京都千代田区・71歳)
間に合うか冷や汗流す腕時計 長島秀治(千葉市中央区・79歳)
ギリギリで歩きスマホが身をかわす 本多秀司(東京都三鷹市・82歳)
ぎりぎりに来る人いつも決まってる 岡田久男(東京都大田区・79歳)
道の駅着いたがトイレ長い列 つや姫(山形県鶴岡市・81歳)
ギリギリでブレーキ踏んで生きている 安藤昌之(千葉県浦安市・70歳)
忘れたよぎりぎり乗ってお土産を 長田博昭(東京都葛飾区・73歳)
詰め放題ぎりぎり詰めて欲込めて 岩窟王(さいたま市大宮区・73歳)
なみなみと注がれた酒が口を呼び 岡本充敏(東京都大田区・59歳)
これ以上負けられないと店主いう 國定伊代子(東京都千代田区・77歳)
あと2日水で済ませば年金日 茶唄鼓(広島県福山市・64歳)
賞味期限これより先は舌が知り samu(大阪府池田市・75歳)
ぎりぎりの生活ながら気はリッチ 木村忠信(東京都豊島区・78歳)
体重計つま先立ちで転びそう 山岸由美子(東京都中央区・年齢不詳)
卒業はびりでも変わりない証書 沢田正司(愛知県常滑市・80歳)
ぎりぎりの合意何度か裏切られ 松永成三郎(千葉県船橋市・83歳)
小咄を継いでトリへの間を埋める 遠藤靖彦(千葉市稲毛区・79歳)
印籠をぎりぎりに出す黄門さま 真田義子(仙台市太白区・72歳)
兵役をぎりぎり逃れ今米寿 美川州平(神奈川県相模原市・88歳)
神さまに召される日までよく動く 柳谷益弘(静岡県駿東郡・76歳)
三途川辿り着いたが引き返す はぐれ雲(東京都西東京市・68歳)
老夫婦助け合わなきゃ生きられぬ 比良正弘(川崎市中原区・90歳)




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