2018年 9月入選作品 (2018年8月応募分から)


自 由 吟

スッピンで電車に乗れた二十代 粒良園枝(東京都三鷹市・64歳)
医者が言う高齢だからしかたない 金子和子(東京都豊島区・83 歳)
上半身脱ぐ検診に全部脱ぎ 本多秀司(東京都三鷹市・82歳)
老化との診立てに意地で腰伸ばし 杉山鈴谷(東京都豊島区・82歳)
爺ちゃんの裸は蚊さえ逃げて行く 加藤佑子(東京都調布市・69歳)
ヤブ医者か疑いつつも二十年 福島和江(東京都豊島区・65歳)
浴室の鏡曇って気を利かす 斉藤道子(東京都三鷹市・65歳)
看護婦が天使に見える全快日 吉澤康裕(東京都豊島区・74歳)
即寝れる即忘れるのは得意技 真田義子(仙台市太白区・72歳)
酒やめた朝の誓いは昼に消え 飯田秀樹(東京都武蔵野市・61歳)
傘寿にもまだ発酵中の夢がある 沢田正司(愛知県常滑市・80歳)
高温がお国自慢になる時代 あめんぼ(東京都稲城市・78歳)
節電を誰も言わなくなりました 荘子 隆(宮崎県宮崎市・67歳)



課 題 「浮く」  

高級店座った腰が浮いてくる 亀津房子(東京都大田区・67歳)
自分史に浮いた話は書きづらい 藤井敬三(東京都稲城市・78歳)
僧侶にも時には浮いた艶ばなし 沢田正司(愛知県常滑市・80歳)
浮いた噂自分でたてて悦に入る 橋本勝三(埼玉県所沢市・69歳)
披露宴歯の浮く世辞も芸の内 茶唄鼓(広島県福山市・64歳)
汗かいてブラウスに浮くシルエット 鴨井喜子(福島県会津若松市・71歳)
海水浴浮いて安心太鼓腹 木村忠信(東京都豊島区・78歳)
浮草のごとく人生ケセラセラ 柳谷益弘(静岡県駿東郡・76歳)
洞窟の深い底から浮き上がり 松永成三郎(千葉県船橋市・83歳)
浮き沈み沈んでほしい魚釣り 長島秀治(千葉市中央区・80歳)
三途川浮きそうになり逆戻り 比良正弘(川崎市中原区・90歳)
あの世では足があるのに浮いている 國定伊代子(東京都千代田区・77歳)
宇宙士は酔っているのかスローモー 本多秀司(東京都三鷹市・82歳)
バンジージャンプ綱が頼りの無重力 石田達夫(千葉県市原市・65歳)
迷走も浮沈もあって米寿過ぎ 美川州平(神奈川県相模原市・88歳)
六十五老人会で一人浮く 安田蝸牛(千葉県木更津市・61歳)
浮き浮きとバッグ詰め込み明日は旅 荘子 隆(宮崎県宮崎市・67歳)
岸一歩離れただけで浮かれてる 萩原倫子(東京都千代田区・71歳)
年金を浮かして走る宝くじ 横山閲治郎(兵庫県西宮市・67歳)
これが最後浮くか沈むかこの馬券 長田博昭(東京都葛飾区・73歳)
がん治り浮かない顔で医者が見る はぐれ雲(東京都西東京市・69歳)
あだ名しか浮かんでこない同期会 安藤昌之(千葉県浦安市・70歳)
右ならえ浮かないための処世術 岡本充敏(東京都大田区・59歳)
若者の話題に乗れず一人浮く 岩窟王(さいたま市大宮区・74歳)
陣笠も総裁選に浮沈賭け 遠藤靖彦(千葉市稲毛区・79歳)
浮き沈み多い人生今は静 つや姫(山形県鶴岡市・81歳)
気を若く浮き浮き暮らし円満に 横手敏夫(埼玉県南多摩郡・64歳)
祭囃子にふるさと恋し根無し草 山岸由美子(東京都中央区・年齢不詳)
シャボン玉虹色の夢乗せて消え 飯田秀樹(東京都武蔵野市・61歳)
名案はいつも終わった後で浮く 岡田久男(東京都大田区・79歳)





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