２０23年 1月入選作品　（２０22年  12月応募分から）　＜順不同＞

自　由　吟

お年玉出すまで孫は腰上げず 吉澤康裕 （東京都豊島区・80歳）
ポチ袋手渡す前に手が出てる ひー君 （神戸市北区・63歳）
相棒の寝言イビキはセレナーデ 斉藤道子 （東京都三鷹市・74歳）
あの人の夢を見たいが違う人 花輪厚生 （東京都三鷹市・84歳）
今日もまた3分待ってカップ麺 金子和子 （東京都豊島区・87歳）
元部下にお歳暮送る再雇用 正能照也 （福岡市南区・76歳）
里の酒褒められ下戸もえびす顔 山田　明 （千葉県印西市・72歳）
物価高休肝日だけが増えてゆく 荘子　隆 （宮崎県宮崎市・71歳）
節電し夜の階段踏み外す 田坂泰子 （東京都三鷹市・77歳）
へぼ将棋待った待ったで進まない 笠原たかし （東京都豊島区・81歳）
爺よりも記憶が悪い議員さん 長野　晃 （奈良県奈良市・83歳）
バス停で待ったふりして小休止 松田千代子 （東京都豊島区・80歳）
薄くてもある人いいな髪賞与 横手敏夫 （埼玉県南埼玉郡・69歳）
茶柱を誰にも言えぬ通夜の席 浅見忠司 （東京都三鷹市・75歳）
CMは生保サプリの長寿国 鴨井喜子 （福島県会津若松市・76歳）
戦争に勝ち負けありや勝はなし 森　卓也 （千葉県浦安市・86歳）


課　題　「 ありがとう 」　　

ありがとう子と孫からのお年玉 山登爺 （福岡県春日市・69歳）
老いの日々小さな幸も胸に沁み 亀津房子 （東京都大田区・67歳）
金婚の今まだ言えぬありがとう 大勝康弘 （東京都板橋区・65歳）
言わずとも感謝伝わる間柄 長野　晃 （奈良県奈良市・83歳）
ありがたい足取り軽い年金日 横手敏夫 （埼玉県南埼玉郡・69歳）
好物が宅急便で届く冬 藤田とみ子 （東京都千代田区・82歳）
蓋を開け母が微笑むお弁当 石田達夫 （千葉県市原市・65歳）
だいすきだよ読めなくもない幼い字 小林寿美 （東京都西東京市・72歳）
義理チョコは一拍おいて有り難う 二束三文 （東京都豊島区・80歳）
我が膝に頑張ってるね礼を言い 萬國谷慶子 （東京都江東区区・73歳）
歳かさね今日の無事さえ只感謝 高橋和子 （東京都品川区・86歳）
ネガティブな言葉飲み込み有難う 中井萬里子 （東京都千代田区・75歳）
ノーサンキューなかなか言えぬ日本人 山岸由美子 （東京都中央区・66歳）
老いるほど回数増えるありがとう 藤井敬三 （東京都稲城市・82歳）
生き延びて生き延びて唯感謝のみ 松永成三郎 （千葉県船橋市・83歳）
墓参り感謝の言葉繰り返す 治郎丸 （東京都新座市・72歳）
昨日今日あしたも生きるありがとう 國定伊代子 （東京都千代田区・77歳）
傘寿へと親に感謝の喜寿の坂 鴨井喜子 （福島県会津若松市・76歳）
金婚日妻の皺腕撫で感謝 木村忠信 （東京都豊島区・83歳）
今日もまた世話焼く妻にありがとう ひぐちいちおう （埼玉県上尾市・64歳）
俄雨大きな虹のプレゼント 長島秀治 （千葉市中央区・83 歳）
ボーナスの時だけデカイありがとう イースト村 （大阪市旭区・64歳）
言葉よりモノで届けてくださいな ひー君 （神戸市北区・63歳）
道譲る車同士のありがとう 荘子　隆 （宮崎県宮崎市・71歳）
女将さん手配り気配り目を配り 青葉太郎 （岐阜県可児市・77歳）
ありがとういの一番に女房殿 岩窟王 (さいたま市大宮区・78歳）
ありがたい海より深い母の愛 柳谷益弘 （静岡県駿東郡・80歳）
仏壇へ掌を合わすたびありがとう 風間なごみ （山梨県甲府市・83歳）
ありがとう言えぬ大人に成り果てて うどん人 （香川県綾歌郡・64歳）
欲しいのはごめんねよりもありがとう やんちゃん （福島県二本松市・61歳）




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