2022年 11月入選作品 (2022年  10月応募分から) <順不同>

自 由 吟

年金日ねえちゃんきれい酒うまい 金子和子 (東京都豊島区・87歳)
晩酌で今日も納税酔い夫婦 横手敏夫 (埼玉県南埼玉郡・69歳)
持病なく一人浮いてる長寿会 やんちゃん (福島県二本松市・61歳)
長生きが得したような年金日 坂本孝子 (東京都豊島区・88歳)
見られてもいい事だけを書く日記 山田 明 (千葉県印西市・72歳)
人生の乗換駅で妻降りる 黒田恵子 (東京都三鷹市・65歳)
さりげなく離婚話しの妻怖い 佐藤 光 (東京都豊島区・81歳 )
オクターブ上がる女房の電話口 隼 人 (横浜市瀬谷区・59歳)
孫やっと帰路についたわ発車ベル 長崎正子 (東京都三鷹市・78歳)
診察券改札口でピンポーン 正能照也 (福岡市南区・76歳)
発車ベル駆け込む足に罪はない 浅見忠司 (東京都三鷹市・75歳)
駅弁が無くちゃ燃えない旅心 斉藤道子 (東京都三鷹市・74歳)
背伸びして届かぬ柿をつつく鳥 鴨井喜子 (福島県会津若松市・75歳)
人生で何本傘を買うのやら 荘子 隆 (宮崎県宮崎市・71歳)
わが生は七十点を良しとする 千原喜美江 (東京都豊島区・年齢不詳 )


課 題 「 記 憶 」  

タレントの名前が出ないテレビ前 柳谷益弘 (静岡県駿東郡・80歳)
さてどこだ大事なへそくりラブレター 鴨井喜子 (福島県会津若松市・75歳)
昨晩の記憶をたどる領収書 岡本充敏 (東京都大田区・59歳)
満腹が忘れられないダイエット 山登爺 (福岡県春日市・69歳)
路地裏の飯屋で探す母の味 八木五十八 (岡山市中区・61歳)
ヨーカンが確か有ったが食べたかな 二束三文 (東京都豊島区・80歳)
記憶より腹が知ってる晩御飯 隼 人 (横浜市瀬谷区・59歳)
目の前の友の名出ないクラス会 正能照也 (福岡市南区・76歳)
クラス会記憶のピース繋げあう 山岸由美子 (東京都中央区・66歳)
海馬深く我が初恋は刻まれて 松永成三郎 (千葉県船橋市・83歳)
忘れたい過去は余さずおぼえてる 大勝康弘 (東京都板橋区・65歳)
空襲の記憶かさなるウクライナ 高橋和子 (東京都品川区・86歳)
靴底が企業戦士を記憶する 亀津房子 (東京都大田区・67歳)
記憶から消えないあのコの誕生日 ひぐちいちおう (埼玉県上尾市・63歳)
古日記読み想い出語る亡き妻に 美川州平 (神奈川県相模原市・92歳)
想い出も二人の記憶違ってる 萬國谷慶子 (東京都江東区区・73歳)
遠い日の記憶を訪ね家探す 國定伊代子 (東京都千代田区・77歳)
想い出が癒してくれる老いの坂 木村忠信 (東京都豊島区・83歳)
記憶に無いは逃げ口上の常套句 長島秀治 (千葉市中央区・83 歳)
記憶術習ったけれど忘れ去り 藤井敬三 (東京都稲城市・82歳)
肝心な時には名前出てこない やんちゃん (福島県二本松市・61歳)
衝撃のことば心の壁に棲み 風間なごみ (山梨県甲府市・82歳)
婆ちゃんの記憶都合でオンオフに オクラの花 (静岡県磐田市・81歳)
記憶力褒められたけど今痴呆 はぐれ雲 (東京都西東京市・73歳)
曖昧な記憶をたどる夏日記 ジェリック (神奈川県海老名市・49歳)
記録より記憶に残る名選手 荘子 隆 (宮崎県宮崎市・71歳)
風評も記憶の底に置き去られ 巌窟王 (さいたま市大宮区・78歳)
記憶力低下をカバーメモ魔かな 青葉太郎 (岐阜県可児市・77歳)
失敗は今でも夢に現れる 茶飯士 (横浜市泉区・69歳)




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