シニア ユーモア川柳 しにあ・せん
これまでの発表作品

 2015年8月発表作品

自 由 吟

嫁さんは美人のセールス追い返す イカケヤ(名古屋市緑区・63歳)
据え膳にはしゃぐワイフとフルムーン 星野睦悟朗(さいたま市浦和区・74歳)
浴衣着て白いうなじを妻自慢 鴨井喜子(福島県会津若松市・68歳)
夫でなく蚊のささやきに起こされる 加藤佑子(東京都調布市・69歳)
長生きをしてね言われてサプリ飲む 風間なごみ(山梨県甲府市・年齢不詳)
薄口の料理が示す妻の愛 葛西文夫(埼玉県富士見市・88歳)
総入れ歯三日もしたらもう合わず 和田ふみ緒(東京都板橋区・82歳)
カラオケで老老歌う暑気払い 原 忠男(東京都町田市・70歳)
太陽の恵み強すぎ救急車 笠原たかし(東京都豊島区・74歳)
駆けていく孫に被せる夏防止 金子和子(東京尾豊島区・79歳)
くつ音が乱れはじめた千鳥足 小山博史(東京都三鷹市・76歳)
屈紐を踏んでよろけるお年寄り 神津弘子(東京都三鷹市・80歳)
革靴を脱げば自由に歩く靴 浅見忠司(東京都三鷹市・67歳)
豪華ディナー息子が帰省してからは 草野たえ(佐賀県唐津市・60歳)
遺言の二文字にぴくり子らの鼻 翔のんまな(奈良県宇陀市・72歳)
理屈には屁理屈文句には駄洒落 高木正明(さいたま市中央区・79歳)
混雑は閉店セールその日だけ 沢田正司(愛知県常滑市・77歳)
この頃は時の流れが早送り 高津邦夫(東京都板橋区・73歳)


課 題 吟 「メモ」  

メモしても消去が好きな老いた脳 藤井敬三(東京都稲城市・75歳)
手の平のメモが溶け出すのど自慢 村上三絵子(埼玉県川口市・65歳)
メモってた結婚記念日違ってた 岡田久男(東京都大田区・76歳)
冷蔵庫我が家はいつもメモだらけ 安藤昌之(千葉県浦安市・70歳)
メモ取って後で読めないミミズ文字 川上芳信(栃木県宇都宮市・65歳)
電池切れ携帯のメモ取り出せず 長島秀治(千葉市中央区・78歳)
メモすればもう安心とメモなくし 早川正子(さいたま市北区・79歳)
書いたでしょ妻に言われて探すメモ 中西いなお(埼玉県春日部市・68歳)
メモとった証拠はあるが記憶なし 草野たえ(佐賀県唐津市・60歳)
一枚のメモで扉が軽くなる 橋本勝三(埼玉県所沢市・69歳)
欲張って付箋だらけの旅ガイド 寒河江孝子(東京都荒川区・69歳)
メモなくし探し探して遅刻する 國定伊代子(東京都千代田区・77歳)
子沢山メモで重たいカレンダー 亀津房子(東京都大田区・67歳)
メモ無いと衝動買いの癖が付き 木村忠信(東京都豊島区・75歳)
主夫の目はメモにない物買ってくる 萩原倫子(東京都千代田区・71歳)
メモ片手バーゲン会場うろうろと 浮世っ子(愛知県愛西市・70歳)
大臣がメモ渡されて安堵感 古沢かおる(東京都中央区・年齢不詳)
政変の裏で飛び交う極秘メモ 表 明子(東京都新宿区・67歳)
メモ見ずに仲人挨拶うまくゆき 長嶋昭美(横浜市緑区・80歳)
忘れてるメモしたはずの決め台詞 山岸由美子(東京都中央区・年齢不詳)
割り勘のメモがそろそろ回る宴 相模秋茜(神奈川県藤沢市・66歳)
宅配に母のレシピのメモが付く 星野睦悟朗(さいたま市浦和区・74歳)
メモ書きの電話番号懐かしき 原 忠男(東京都稲城市・70歳)
いつの世もメモ魔いてこそ出来た史書 美川州平(神奈川県相模原市・82歳)
メモ帳に指示されながら生きている 柳谷益弘(静岡県駿東郡・73歳)
まみむメモ忘れる前に書きクケコ 猪口和則(名古屋市千種区・56歳)


しにあせん 応募方法   今月の発表作品