シニア ユーモア川柳 しにあ・せん
これまでの発表作品

 2015年4月発表作品

自 由 吟

また恋がしたくて春の白髪染め 原 忠男(東京都町田市・70歳)
受付の女性で決める歯医者さん 辻井正雄(名古屋市緑区・63歳)
八十爺も遊びごころじゃ少年期 もず吉(大阪府堺市・83歳)
初対面光るオデコが和ませる 小泉恵子(東京都三鷹市・年齢不詳)
月光はもう獣にしてくれぬ 浅見忠司(東京都三鷹市・67歳)
ダイエット甘さ控えたつまみ食い 武井幸子(東京都豊島区・年齢不詳)
甘辛を二股かけて病持ち 三沢多恵子(東京都豊島区・年齢不詳)
部長席狙った友が車いす 極楽トンボ(千葉県船橋市・55歳)
来るはずの景気わが家にまだ来ない 翔のんまな(奈良県宇陀市・年齢不詳)
ワシだって後期高齢納税者 ぱいなりい(名古屋市千種区・55歳)
のめりこむ趣味を家内が敵視する 星野睦悟朗(さいたま市浦和区・72歳)
私には汚い札を渡す妻 葛西文夫(埼玉県富士見市・87歳)
言い訳を考え帰宅すれば留守 高木正明(さいたま市中央区・78歳)
孫たちが帰ると元のすきま風 あめんぼ(東京都稲城市・74歳)
小言ならメールにしてと子のメール 鴨井喜子(福島県会津若松市・68歳)
上野発金の卵の里帰り あすぱら職人(秋田県横手市・63歳)
生きる意味わからないまま生きてきた 加藤佑子(東京都調布市・69歳)


課 題 吟  「 耳 」  

ここだけよ耳から耳へ行く秘密 國定伊代子(東京都千代田区・77歳)
耳元でささやく恋の成長期 横澤七五(さいたま市浦和区・72歳)
耳にした夫の噂気にかかり 小林和夫(東京都中央区・80歳)
聞き流す技も夫婦の持続力 山岸由美子(東京都中央区・年齢不詳)
耳打ちに昔ときめきいま難聴 岡田久男(東京都大田区・76歳)
離せないメガネ補聴器総入れ歯 比良正弘(川崎市中原区・87歳)
補聴器が早速拾う妻の愚痴 みじんこ(香川県木田郡・72歳)
大声で内緒話をして欲しい 早川正子(さいたま市北区・79歳)
耳遠い両者の秘話は丸聞こえ 美川州平(神奈川県相模原市・85歳)
老いの耳便利に遠近使い分け 亀津房子(東京都大田区・67歳)
耳遠く笑っておけば事が棲み 表 明子(東京都新宿区・67歳)
声立てて笑う赤子が耳癒す 寒河江孝子(東京都荒川区・69歳)
片言の内緒話に頬ゆるむ 鴨井喜子(福島県会津若松市・68歳)
オレオレと耳にやさしい孫の声 長島秀治(千葉市中央区・78歳)
聞こえないふりして済ます処世術 ナフタリン(福岡市南区・68歳)
今日だけの特価ですよに弱い耳 星野睦悟朗(さいたま市浦和区・74歳)
耳寄りの話と株屋告げに来る 原 忠男(東京都稲城市・70歳)
福耳といわれるわりに金がない 柳谷益弘(静岡県駿東郡・73歳)
右の耳貸して左はフトコロへ 外村かおる(千葉県佐倉市・60歳)
地獄耳今は穏やかサクラ貝 龍せん(岡山市東区・63歳)
耳を出す訳はダイヤのイヤリング 村上三絵子(埼玉県川口市・65歳)
耳奥に静かに眠るブラームス 安藤昌之(千葉県浦安市・70歳)
若者の耳はしゃかしゃか音がする 藤井敬三(東京都稲城市・74歳)
名を呼べど猫は耳さえ動かさず 萩原倫子(東京都千代田区・71歳)
補聴器を壁もつけてる高齢化 橋本勝三(埼玉県所沢市・69歳)
耳掃除ふと思い出す祖母の膝 宮武悦子(東京都中央区・57歳)
噂でも悪い話は耳ふさぎ 長嶋昭美(横浜市緑区・80歳)
聞こえても言葉分からぬことが増え 葛西文夫(埼玉県富士見市・87歳)


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